「恐怖指数」コロナ前水準に低下へ、バイデン氏圧勝なら-バークレイズ
Yakob Peterseil1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。
米大統領選挙で民主党候補のバイデン前副大統領が明確な勝利を収めれば、「恐怖指数」と呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は、新型コロナウイルス流行前の水準に低下するだろうとバークレイズが予想した。
バイデン氏の勝利が11月3日の投票日から時間をおかずに確認されれば、VIXは「少なくとも」20まで下がるだろうと、バークレイズは今週、顧客に予想を示した。先物市場が織り込んでいるよりも大きな下落を見込んでいる。
民主党がホワイトハウスと上院の両方を制する「ブルーウェーブ」の可能性が高まっているとして、株式のトレーダーらは強気に転じているが、市場は引き続き、選挙後の不透明が長引く可能性を強く警戒している。
投票日の2週間後に最終取引を迎えるVIX先物11月限は、現在の同指数とほぼ同じ水準の29で取引されている。分析サービスのスポットガンマによれば、VIXで30という水準はS&P500種株価指数が向こう30日間に9%前後変動することを示唆する。
マネーシュ・デシュパンデ氏らバークレイズのストラテジストは、「S&P500種が大きく上昇する必要はなく、実際に下落する可能性もあるが、その場合のVIXには低下する余地がある」とリポートで指摘した。
11月と12月のVIX先物をショートするのは選挙後のボラティリティー低下に賭ける1つの方法だが、バークレイズのストラテジストはVIXのプットオプションを通じてバイデン氏の圧勝に賭けることを勧めている。
原題:
Barclays Sees VIX Plunging to Pre-Covid Level in Clear Biden Win(抜粋)