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メスター総裁、4%超への利上げ来年早期までに-その後据え置き

更新日時
  • 失業率は来年末までに4%超に上昇し得る-メスター総裁
  • インフレ率は年内に5-6%程度に低下すると総裁は予想

米クリーブランド連銀のメスター総裁は、インフレ沈静化のために来年の早い時期までに政策金利を4%超の水準に引き上げ、その後しばらくその水準で据え置く必要があると改めて述べた。2023年中の利下げはないとの予想を明確に示した。

  総裁は31日、オハイオ州デートン地域商業会議所が主催したイベントで講演。事前に配布された原稿によれば、「来年の早い時期までにフェデラルファンド(FF)金利を4%をいくらか上回る水準に引き上げ、そこで維持する必要があるというのが私の現在の認識だ」とし、「当局が来年FF金利の誘導目標を引き下げるとは、私は見込んでいない」と述べた。

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メスター総裁の講演(抜粋)
Source: Bloomberg

  米金融当局者らは今週、インフレ退治に向けた当局のコミットメントを強調。ただ9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ幅については明言を避けている。メスター総裁もこの日、引き上げ幅に関する判断を留保した。

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  総裁は「特定のFOMC会合での利上げ幅やFF金利のピーク水準は、インフレ見通しに左右される」と述べた。

  リセッション(景気後退)のリスクが高まっているものの、景気縮小は自身の基本シナリオにないと総裁は言明。力強い労働市場は、リセッションには陥っていないことを示唆していると述べた。ただ、失業率は来年末までに4%超に上昇し得るとし、経済活動は「かなり急激に」減速しかねないと指摘した。

  ただ総裁は、景気が下降しても金融当局が物価抑制の取り組みをやめることはないと言明した。

  メスター総裁は講演後の質疑応答で、「リセッションに陥る状況になったとしても、われわれはインフレを鈍化させる必要がある」と述べた。

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出所:米労働統計局

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  インフレ率については、年内に5-6%程度に低下すると予想。今後2年間に当局目標に向けて「一層進展する」との見通しを示した。ただそうした進展が見られるのは、当局が利上げを継続した場合のみだとも述べた。

  総裁は「長い闘いになる」とし、「これは『一度で完了』という状況ではない。利上げを続けなければならない」と言明した。

原題:Fed’s Mester Backs Rates Above 4% Early Next Year, No 2023 Cuts(抜粋)

 

(5段落以降に総裁の発言を追加し、更新します)
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