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ソフバンクG傘下アームがクアルコム提訴-契約違反と商標権侵害

更新日時
  • クアルコムが昨年買収したヌビアのライセンスが焦点
  • サーバー用半導体などへの事業多角化目指すクアルコムの戦略に暗雲
Signage at Qualcomm headquarters in the Sorrento Valley neighborhood of San Diego, California, U.S., on Tuesday, April 27, 2021. 

Signage at Qualcomm headquarters in the Sorrento Valley neighborhood of San Diego, California, U.S., on Tuesday, April 27, 2021. 

Photographer: Bing Guan/Bloomberg

ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社アームは、米半導体メーカーのクアルコムを契約違反と商標権侵害で提訴した。

  アームと同社大口顧客が係争することになる今回の訴訟の焦点は、クアルコムが昨年実施した半導体スタートアップ企業ヌビアの買収だ。アームはデラウェア州にある連邦地裁に提出した訴状で、ヌビアがアームのライセンスを使用して半導体を設計していたとし、このライセンスを許可なくクアルコムに移転することはできないと主張した。ヌビアのライセンスは、交渉で解決に至らなかったため終了した。

  クアルコムとアームは世界で最も影響力のある半導体企業2社で、両社の対立は業界の注目を集めそうだ。クアルコムはスマートフォン用モデムとプロセッサーの製造で最大手だが、多くの同業他社と同様、アームの命令セットに依存する。命令セットは基本ソフトなどのソフトウエアを動作させるためにチップが使う基本的なコンピューターコード。

  アームは発表文で、「クアルコムがアームの同意なしにヌビアのライセンスの移転を試みたことは、アームのライセンス契約の下で一般的に制限されていることであるため、ヌビアのライセンスは2022年3月に終了した」と説明。「その前後にアームは解決策を模索するために複数回にわたり誠意を持って努力をした」と付け加えた。

  クアルコムの担当者はこの訴訟についてすぐにはコメントしなかった。同社はヌビア買収を通じて技術を強化し、より強力な半導体への対応を目指している。クリスティアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)はスマートフォン業界への依存度を減らし、ノート型パソコン用チップ市場でシェアを獲得し、いずれは収益性の高いサーバー用プロセッサー事業にも進出を図る広範な戦略を掲げており、ヌビア買収もその一環だったが、今回の訴訟でこうした取り組みが妨げられる恐れがある。

原題:Arm Sues Qualcomm, Clashing With One of Its Top Customers (1)(抜粋)

(訴状や発表文の内容を追加して更新します)
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